桃太郎について本気で考察してみた。ぺーたーの読書感想文

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ぺーたーです!初投稿になります(・ω・)

 

この童話の認知率はかなり高いものだと思うが、忘れた人・知らない人の為に簡単に説明したいと思う。

この物語はおばあさんが桃を川から拾い持ち帰り、桃から生まれた赤ん坊をおじいさんと育て、鬼ヶ島へ仲間とともに鬼退治に行くという話だ。

 

まず注目してほしい事は、おばあさんが川から赤ん坊の入った桃を持ち上げることができた事である。

おそらく約0.3kgの赤ん坊が桃に入っているわけだが、桃が浮くということを考えると大きさは80cm程、その重さは約200kg~300kgらしい。

 

つまりおばあさんは洗濯物と一緒にその桃を持ち帰ったわけだが、一般人のご老体にそのような力があるのかと疑問を持つ。

私はおばあさんを普通の人間ではないと考える。

 

もう一つ、そもそも桃が流れてきたわけだが赤ん坊が入っているということは驚愕すべき事だ。

これは川の上流には桃から生まれる、もしくは果実などから生まれる種族があるという真実に辿り着く。

この桃から生まれる種族の特性は知性が高いということ。ご飯を食べるたびに成長し強くなる。という恐るべき能力だ。

この事実は桃太郎を普通の人間ではないと考えるに値する。

私は桃太郎の種族を妖精・精霊という仮説を立てたい

 

なぜ桃が流れてきたのか。

これは一つの推測だが妖精・精霊の住処で内乱が起きたのではないかと思う。

日頃から桃が流れてきて桃太郎のような者が、そこら辺にいたとするならば鬼が悪さをしにきても返り討ちにできるからだ。

つまりその住処で何かあったということである。

桃からもしくは果実から生まれるのであれば、種族数は相当いることになる。

だが桃は二つ流れてきた(最初は普通の桃、後から大きな桃)ことを考えると、桃に命が宿る確率は5割なのかもしれない。

 

住処の掟というものがあれば、それは人族に手を出さない。

人族に対して不干渉というものではないだろうか。

鬼に虐められている人族を見かけた妖精・精霊は人族を助けたのか、それとも助けたいと誰かに相談した。

人族を助けるのに賛成派と反対派が衝突したのだろう。

種族の特性(食事の度に成長し強くなる)のせいか争いは過激的になり、そして反対派の勝利になった。

賛成派は苦し紛れに川に桃を投げ捨てた。

そしてその桃は奇跡的におばあさんの元へと導かれたのであろう。

 

持ち帰った桃が勝手に割れたのかおばあさんが包丁を入れたのかは絵本によっても違うが、包丁を桃に入れたのなら桃太郎に怪我はなかったのか。

そう考える人もいるかもしれないが、おばあさんはこの桃の中身が分かっていたのだ。傷つけるはずはない。

 

月日は流れ成長した桃太郎のところに1羽のとんびが来た。

鬼ヶ島へ行けと指示してきたようだ。山を越え谷を越え海を渡れと。

食べ物を奪い、畑を荒らす鬼を退治したい。

桃太郎は育ててくれたおじいさんとおばあさんに相談した。

 

つまり鬼は過去にこの村にも来たことがあり悪さをしていった。

その時はまだ桃太郎に力が足りなかったのであろう。

そしてこの知らせをしにきた1羽のとんびは情報通であり、この村と他の人達が住んでいるところの連絡役の可能性が高い。

おじいさんとおばあさんはそんな桃太郎に装備を用意したという。

 

新しい羽織や袴、頑丈な金の草鞋に見事な刀を用意したらしいがおかしい点がある。

ただの村人であるおじいさんとおばあさんが、どのようにして頑丈な金の草鞋に見事な刀を桃太郎に持たせることができたのか。

それは先にも述べた普通の人間ではない、おばあさんが関わってくる。

 

約200kg~300kgの桃を持てたこと。命を懸けて絶対順守させるきびだんこを作成できたこと。

おばあさんも食事のたびに成長し強くなり、知能が高く麻薬以上の代物を作れてしまうのであればそれは普通の人間ではない。

この特性を持つ種族は桃太郎と同じ妖精・精霊の種族である。

おばあさんは研究者かそれに準じた職業だった。

危険な研究をしていたため研究所は封鎖され指名手配されたおばあさんは、研究材料や資金など持って逃げだした。

 

その後なんとか逃げ出しおじいさんに助けられ2人は恋に落ちる。

一緒に住むようになり自分のことを打ち明けたのだろう。

鬼の襲撃がくる村でおじいさんは一人で山に行った。

おばあさんは一人で川に行った。

このことからおばあさんの強さを確信していて、おじいさんもおばあさんからの薬か何かで強化されていたのだろう。

 

話は戻りなぜ用意できたか。

それはおばあさんの持ち逃げした資金があったからではないかと考えられる。

もしくはその高い知性を生かし何かしら金策をしたかもしれない。

ただそれではおばあさんが怪しすぎてしまう。

頑丈な金の草鞋に見事な刀はもしかしたら錬金術で作成したのかもしれない。

 

装備を整えた桃太郎は鬼ヶ島に向かう。

その途中にイヌ・サル・キジで出会うわけだがその3匹はどれも社交辞令かのように装備を褒める。

動物界のマナーなのかもしれない。

 

その後3匹の動物たちは腰につけたきびだんごを欲しがる。

そのきびだんごを食べれば百人力になるらしいが、それでも命を懸けてまで鬼退治に行くだろうか。

それほどまでにきびだんごに魅力があったのだろうか。

案外動物たちは律義な性格をしている。

 

これを作ったおばあさんはやはり只者ではない。

袋の中にあったわけだがその香りが漏れ出して、勇気のあるもの・群れの中で鬼と戦えるもの・常識があり律義な性格のものを選抜し誘惑している。

そうでもなければ桃太郎の仲間はきびだんごの数だけいることになってしまうからだ。

また、同じ種族がいないことからそうだと確信できる。

 

百人力にするというそのきびだんごを食べれば肉体改造がおこなわれるわけだが、その負荷に身体が耐えれるのか。

徐々に強くなるのか、食べた瞬間に強くなるのかとても興味深い。

人間にも効果があると思うが、それはおともに人間がいないことから、人間に投与することは禁止されていたのだと考える。

つまり足手まといになるやつはいらないのだ。

 

道中被害者にも遭遇したはず。宿や食事処、小舟を借りるなど最低限でも人と会っていたはずだが動物だけということはそういうことなのだろう。

途中鬼と戦いながら連携力や急なパワーアップによる身体を確かめながら鬼ヶ島に辿り着いた桃太郎と仲間たち。

鬼ヶ島の特徴についてだが、立派な門があること。屋敷があること。しか分からない。規模や街については不明だ。

 

推測するならば、規模は不明だがオスとメスがいることからそれなりに繁殖しているのであろう。

武器については金棒を持っているが自分達で製造しているのか、人間達に造らせているのかは分からない。

 

服は腰巻しかないのでファッションセンスは皆無なのだろう。

孤島なので人間であれば船が必要なのだが鬼は泳ぎで島を渡るのかもしれない。

しかし宝を集める特性があるので泳ぎで持ち帰るということはないだろう。

造船・武器製造・酒造など最低でもこれだけの技術が鬼ヶ島にはある可能性がある。

 

そんな鬼ヶ島を桃太郎達は攻略しなければならないわけだが、キジが空からの奇襲攻撃。サルが遊撃。イヌが必殺の一撃。

戦略の幅が広く鬼という敵に対してどう立ち回るか攻略していくか考えるのも楽しいが、物語は日中に桃太郎が正面から敵を薙ぎ倒していく。

本来であれば夜に少しづつ暗殺しに行くべきだ。

毎晩少しづつ数を減らし敵の戦力と精神力を削り、そして食糧庫を狙うべきだ。

 

昼間から酒を飲んでいる鬼を倒していく桃太郎とおともたち。

真正面から少人数で圧倒できることから鬼との強さの違いはあきらかだ。

桃太郎の種族、武器、きびだんごによる強化が凄まじいことが分かる。

 

総大将との闘いになり勝利した桃太郎。

命を奪わない代わりに金銀財宝をもらったのだが、このことから鬼は宝を集める特性があったことが分かる。

宝物殿があるのではないだろうか。

 

どれほどの宝をもらったのか気になるところだが、田舎である桃太郎の育ったところまで鬼は遠征に行っていたことを考えると、かなりの量があったのではないかと考えられる。

 

鬼退治を終えた桃太郎はおじいさんとおばあさんの元へと帰る。

帰りは鬼達に送ってもらったのではないか。

それは鬼からもらった宝の量のことを考えると、この鬼ヶ島に来た時の小舟では運べないからだ。

 

帰り道、鬼の被害者にも会ったであろう桃太郎。

きっとその人達に宝を配りながら帰ったのだと思う。

 

今までは鬼という驚異があり人はまとまっていたはずだが、これからは人と人との争いになるだろう。

街や都で祝勝パーティーが開かれ桃太郎の戦力を保有したかったはずだが、どうやら断られたようだ。

平和に暮らしたというので、それに駆り出されることがないということは報酬をそのようにしたのかもしれない。

 

帰った桃太郎は宝をどうしたのかは不明だ。

おともたちは美味しい食事を食べておじいさんとおばあさんと幸せに過ごしたというが、命を懸けて鬼と戦ったのに不当な報酬ではないだろうか。

だが、今更群れに帰ってもその異常な強さから馴染めない可能性もあるのでここで過ごすのはいいのかもしれない。

 

何せこの4人組(1人と3匹)は独立国家を制圧してしまうほどの戦力を有しているのだから。

物語はここで終わってしまう。

 

続編によれば、赤鬼と青鬼が、暗殺し宝を持ち帰れと命令を仕向け、桃太郎の召使いとして娘を派遣した。

このことから桃太郎は宝を自宅で保管し飾っていたのだろう。

しかし鬼の娘を家に迎え入れるのはどうなのだろうか。

おじいさんとおばあさん、村人からの反対はなかったのか。

 

娘は召使いとして過ごす内に桃太郎に恋してしまうのだが、桃太郎はこの娘のことをどう思っていたのだろうか。

娘は恋心と親の命令の板挟みに苦しみ自殺をしてしまうらしい。

親への忠誠心がすごいことが分かる。鬼は仲間意識が高く身内愛がすごいのだろう。

自殺したことが発覚すれば再度戦争になるだろう。

だがその時はおばあさんの技術にも磨きがかかり、きびだんごによる強化、増産もしているだろう。鬼達は今度こそ絶滅してしまうかもしれない。

 

非常に後味の悪い結末になってしまうのだが、これにて私の『国堕とし桃太郎』についての考察は終わる。

 

 

読んでいただきありがとうございました。